2016年3月12日土曜日

横浜会期終了しました!

3/5から3日間にわたって開催された
GEIDAI ANIMATION 07 YELL
横浜会期が無事に終了しました!

会期後半は雨に見舞われたものの、総来場者数はなんと約1000人...!
お足元の悪い中ご来場いただいた皆様、誠にありがとうございました。


こちらは4日に行われた内覧会のときの写真。
今年の会場内デザインは、メインビジュアルの草原をイメージし、鮮やかな黄緑色で統一していました。

横浜会場では作品にまつわる展示があったり、豪華ゲストを呼んだトークイベントがあったりと、たいへん盛りだくさんの内容でした。その様子を少しだけ振り返ってみましょう...!

受付に置かれていた立派なお花は、昨年修了された六期生の先輩方から送られたものです。緑・赤・ピンク... これは、間違いなくYELLカラー...!先輩方のお心遣いがとっても嬉しかったです。ありがとうございました!

受付カウンターから見た会場の様子。一階には、修了作品にまつわる展示がずらりと並べられています。上映合間には展示をご覧になるお客様で賑わいました。

細かく作りこまれた人形やセットが大人気だった、小川育さんの『I think you're a little confused』の展示。作品では少ししか写らないキャラクターも、様々な角度からじっくり見ることができます!

大寳ひとみさんによる『おもかげたゆた』の展示では、作品に登場するスライムに直接触ることができるようになっていました。おそるおそる触感を楽しまれるお客様の姿が印象的でした...!スライム、ひんやりプルプルしていて気持ち良いのです...!

そして、今年のメインビジュアル撮影時のセットを再現した展示も!一年生が制作したオープニング映像は、上映後のアンケートでもご好評いただきました。

全ての作品の展示風景は、Twitterの修了展公式アカウント(@geidai_07_yell)からご覧いただけます。気になる方はそちらもチェック!

一階には展示のほかに、メイキングDVDを視聴できるコーナや

物販カウンターも!ポストカードやマグネットなど、学生のオリジナルグッズが並んでいます。修了生+αが執筆した修了制作メイキング本『07 HACK』は全86ページと読み応え抜群。どれも、修了展を逃すとゲットできない可能性が高いものばかりです...!

メイキング本購入後、学生にリクエストすると、あなたの似顔絵などお好きなイラストを描いてもらえるかも...!?

そして5日にはイラストレーター・上杉忠弘さん、6日には漫画家・松本大洋さんをお呼びしてのトークイベントが開催されました。両日とも、イベント前には開場を待つお客様による長蛇の列が...!





修了生も、憧れの方を前にして緊張の面持ちでしたが、”作品をつくる”という共通のテーマのもと濃密なトークが繰り広げられ、質疑応答ではお客様からもたくさんの質問をお寄せいただきました。ありがとうございました!
実はトークイベントが行われたメイン会場のとなりにはサブ会場が用意されており、そこでは終日、英語字幕版を上映しているのですが、イベント前からイベント中にかけてはサブ会場でも立ち見が出るほど多くのお客様にお越しいただきました。一時は入場規制をかけざるをえないほど...。スムーズにご案内できなかったお客様には多大なるご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ありませんでした。



このように、連日多くのお客様にお越しいただいた横浜会場、いかがでしたか?
横浜を見逃してしまった方、そもそも修了展の存在を知らなかった方... ご心配なく!
GEIDAI ANIMATION 07 YELL
今度は渋谷ユーロスペースにて上映を行います!!!!

メインビジュアルも東京バージョンにリニューアル!!

今回横浜で上映した全30作品がまとめて一気に見られるのは、おそらくこれが最後!?です!3/12より一週間、毎日19:00から上映開始と、平日でもお仕事帰りに立ち寄りやすい時間設定となっております。本専攻の個性豊かな教授達も登壇する「ゼミトーク」も開催予定!詳細は公式ホームページをチェック!!!!


作品やイベントの感想など、TwitterやFacebookでつぶやいていただくと、修了生一同大喜びします!つぶやく際には「#07YELL」のハッシュタグをお忘れなく。
ユーロスペースでも、皆様のご来場を心よりお待ちしております!

2016年2月29日月曜日

学生紹介:シモン・フェアット(仏ENSAD交換留学生)

GEIDAI ANIMATION 07 YELLで作品を上映する学生を、2月15日から毎日2名ずつ紹介してきました。本日でいよいよ最後の学生紹介です!残るは1名!

30人目は「静寂」を制作したシモン・フェアットさんです。

Q 自己紹介をお願いします。
初めまして、Simon Feat(シモン・フェアット)と申します。パリの国立高等装飾美術学校(ENSAD)からの交換留学生です。現在「静寂/Silence」という作品を制作しております。


Q 作品を作ったきっかけは何ですか?
私は5年前に京都へ行ったことがあります。その時はとても狭い部屋でに住んでいて、となりの部屋にはテレビを見たり、飲んだり、大声で話したりしている会ったことがない人が住んでいました。日本では壁がとても薄いので、まるで同じ部屋に住んでいるように感じました。私は自分の部屋がだんだん不安になってきたその気持ちを伝えたいと思いました。


Q 手法と制作プロセスを教えてください。
動画はパソコン上で作りました。それから全てのフレームを赤で印刷して、ペンシルと筆ペンを仕上げに使いました。それからまたAfterEffectsで撮影しました。


Q 影響を受けた作品などはありますか?
影響はいろいろありますが、確かに『四畳半神話大系』というアニメを思い出すのではないでしょうか。それは、その主人公が京都で四畳半の部屋に住んでいるアニメを見たとき、私も京都で四畳半の部屋に住んでいたので、とても共感しました。


Q 制作の合間にしていた気分転換は何ですか?
横浜は初めてですから、よく散歩に出たりしていました。


Q 本専攻で半年を過ごした感想は?
藝大のアニメーション専攻は、アニメーションを勉強するのにとてもいいところだと思います。みんな頑張って、すごくいい作品を出しているのは、とてもモチベーションが上がりました!


Q アニメーション以外で、今後挑戦してみたいことはありますか?
久しぶりにペインティング(絵画)をしていないので、フランスへ帰ったらまた作りたいです。


Q 今あなたが一番“YELL(叫び)したいことは何ですか?
テレビを静かにしてください!


ありがとうございました!
シモン・フェアットさんの作品「静寂」は、プログラム「一年次作品 2016」にて上映いたします。「一年次作品 2016」は、3月5日から3日間、横浜の馬車道校舎で上映となっています。また、3月12日から一週間、渋谷のユーロスペースでも上映予定です。お楽しみに!

以上、全30名の学生を紹介いたしました。いかがでしたか?
いよいよ修了展の幕開けも近づいてきました。会期中、学生は会場で皆様のお越しをお待ちしておりますので、気になる監督がいたら、ぜひぜひ声をかけてくださいね!

学生紹介:梁佳緒里(修了生)

GEIDAI ANIMATION 07 YELLで作品を上映する学生を、2月15日から毎日2名ずつ紹介してきました。本日でいよいよ最後の学生紹介です!

29人目は「微睡みの終末」を制作した梁佳緒里さんです。

Q 自己紹介をお願いします。
梁 佳緒里(りょう かおり)です。


Q 作品を作ったきっかけは何ですか?
児童文学が好きな影響もあり、自作の物語を作りたいという思いから制作しました。

Q 手法と制作プロセスを教えてください。
0.2と0.5のシャープペンで作画、
水彩とHB~6Hの鉛筆で着彩。編集だけデジタルです。


Q 影響を受けた作品などはありますか?
大学院入ってからは実写映画の影響が大きいように思います。
ビクトルエリセ『ミツバチのささやき』やアンドレイ・タルコフスキー『ノスタルジア』は何度も見返した記憶があります。商業アニメやショートアニメーションも昔はよく見てたのでどこかしら影響は受けていると思います。

Q 制作の合間にしていた気分転換は何ですか?
ひたすらレモンの蜂蜜付けを紅茶に混ぜて飲むこと。
冬はつねに膝の上に丸めた毛布を乗せて抱きしめていました。動物欲が抑えきれない。


Q 在学中にやり残したことはありますか?
大学院での生活は毎日制作で駆け抜けてました。心残りはありません。

Q アニメーション以外で、今後挑戦してみたいことはありますか?
漫画や緻密なデジタルイラストが描いてみたいです。
アナログから離れてキャパを広げるのも良いかなと。
あと、物語に関心があるので今後ストーリー物が作りたいです。


Q 今あなたが一番“YELL(叫び)”したいことは何ですか?
2年間本当にお世話になりました。またどこかで会いましょう。


ありがとうございました!
梁佳緒里さんの作品「微睡みの終末」は、「第七期生修了作品 Aプログラム」にて上映いたします。「第七期生修了作品 Aプログラム」は、3月5日から3日間、横浜の馬車道校舎で上映となっています。また、3月12日から一週間、渋谷のユーロスペースでも上映予定です。お楽しみに!

2016年2月28日日曜日

学生紹介:刘新新〈リュウ・シンシン〉(修了生)

GEIDAI ANIMATION 07 YELLで作品を上映する学生を、毎日2名ずつ紹介していきます!

28人目は「夏の女神の口の中」を制作した刘新新〈リュウ・シンシン〉さんです。


Q 自己紹介をお願いします。
これを御読みしているみんな様、こんにちは!「夏の女神の口の中」という作品を制作した劉新新です。出身は中国の大連です。学部時代は、中国美術学院アニメーション学科で勉強してました。今藝大アニメーション専攻修士二年生です。宜しくお願い致します!


Q 作品を作ったきっかけは何ですか?
企画の初期はどのテーマにするのか具体的に考えていないですが、群像劇に興味がありますので、様々な人間模様を表現できる作品を作ろうと思っていました。そして様々な人間模様を持った人々が集まる場所を考えて、出身都市である大連の海水浴場を作品の舞台として決めました。大連の海水浴場は中国で有名なので、子供時代は、夏になると、家族と一緒によく海水浴場へ遊びに行って、そこで作られた思い出はとても懐かしく思っています。ですから今回は混み合う海水浴場で短くて楽しい時間を過ぎることを作品しました!


Q 手法と制作プロセスを教えてください。
手法:手描き、アクリル絵の具、コラージュ、刺繍


プロセス:
動きをデジタルで書く>印刷>色塗り>スキャン>画像を切り抜く>編集、という感じです。


Q 影響を受けた作品などはありますか?
ジャック・タチの映画作品、『プレイタイム』、『僕の伯父さん』など
『グランド・ブダペスト・ホテル』、ヴィム・ヴェンダースの『ベルリン・天使の詩 』
『タンゴ』など


Q 制作の合間にしていた気分転換は何ですか?
料理を作ったり、映画を観たり、友達とFacetimeしたりするなど


Q 在学中にやり残したことはありますか?
修了作品の制作期間には、よく学校で泊まっていました。朝5時、6時まだ寝ていない時が多くて、その時よくトイレの窓から日の出を見ていました。とても美しかったです!でも学校で日の入りをまだ見たことがないです。


Q アニメーション以外で、今後挑戦してみたいことはありますか?
今回の作品には、ディスコ歌があるので、その歌の歌詞を書いてみました。とても面白い体験だと思います。今後は歌を作ることを挑戦したいです!
もう一つは、スカイダイビングです。


Q 今あなたが一番“YELL(叫び)”したいことは何ですか?
Be Yourself !



ありがとうございました!
刘新新〈リュウ・シンシン〉さんの作品「夏の女神の口の中」は、「第七期生修了作品 Bプログラム」にて上映いたします。「第七期生修了作品 Bプログラム」は、3月5日から3日間、横浜の馬車道校舎で上映となっています。また、3月12日から一週間、渋谷のユーロスペースでも上映予定です。お楽しみに!

学生紹介:山中澪(修了生)

GEIDAI ANIMATION 07 YELLで作品を上映する学生を、1日2名ずつ紹介していきます!

27人目は「物語たちへ」を制作した山中澪さんです。

Q 自己紹介をお願いします。
山中澪と申します。
昨年は一年次作品として「えんえん」を作り、今回は「物語たちへ」を作りました。
作品ともども、よろしくお願いいたします。

Twitter:@j030i(アニメーションぽい話はあまりしないです)

(去年は女物の着物を着て監督写真を撮ったから、今年は男物で撮ろう〜と撮ったときの1枚)



Q 作品を作ったきっかけは何ですか?
きっかけというか、こういう作品(おもに画面のことで)になった最後の後押しについて書かせてください。
ちょっと長いから興味無い人はとばしてね。

企画を考えるときはいつも「いまの自分には思いつかないようなすげーものが作りて〜」と思います。漠然としていて困ります。
そのとき自分の中で特にアツい「すげーもの」は演劇でした。昔から好きではあったのですが、横浜にきてから観劇の頻度があがり(言うほど多くはないのでおこがましいですが…)、すげーものをいっぱい観てしまいました。舞台の上ってなんにでもなれるしなんでもできちゃうんですよ…アニメーションはなんでもできるっていうけど、それ以上じゃないの…やばい…どうすれば勝てるんだ…無理…。演劇っぽいことをしよう、と思うと「それはアニメーションでやる必要はあるのか」ということになるし、でもそう言われるとそもそも私がアニメーションをやる必要ないしなあ…。
悶々としているうちに、10月が終わろうとしていました。
そして新千歳空港国際アニメーション映画祭へと旅立ちました。そんなことしてる場合じゃないじゃんアホだなあとは思ったけれど、行きたかったからしょうがない。初の北海道旅行です。おいしくて楽しくてサイコーでした。
そこで、アニメーションや色々を作っているひらのりょうさんと、少しだけお話ししたのです。猫の話と、兄弟の話と、演劇ってやばいという話をしました。演劇ってやばいという話をしました!ここで遅まきながら「なんだ、やっぱ演劇ってやばいんじゃん…!勝てなくて当然だし、とりあえずもうなんか真似になってもよいから好きな感じにやろう〜!!」と思うにいたったのです。もともと大好きな作家さんなのでお会いできて嬉しかったし、思い切るきっかけになったので、本当によかった…。ありがたいことです…🙏

というわけで、今回は演劇(舞台作品)を意識した画面にしているつもりです。そうは見えんかも知れんけども。宣言すると恥ずかしいな。お楽しみに。

(北海道での思い出の1ページ)


Q 手法と制作プロセスを教えてください。
脚本→絵コンテや仮録音でだいたいの方向性を決める→声録音→録音に合わせて作画
(音楽も方向性がきまった段階で作りはじめてもらう)
としたかったのですが、前の回答のようなこともあり、けっきょく以下のようになりました。
脚本→仮録音→仮録音に合わせて作画→声録音→音楽制作
私は自分で思っていた以上に想像を伝えるのが苦手だったので、最終の絵を見てから声や音楽をつけてもらったのは、結果としてよかったなあと思います。もっと伝えるのうまくなりたい。

作画はすべてPhotoshopで行っています。学校のパソコンに入っているCS6です。
外の場面の背景は、ビデオカメラで撮った実写の風景をPhotoshop上でなぞって描きました。

(外の場面じゃない背景?は写真やものを見ながらがんばって描きました)


Q 影響を受けた作品などはありますか?
たくさんあります。
今回の作品には関係ないかも知れないですが、とにかく「やばい!好き!悔しい!」みたいな特にぐっときたもの2015を挙げます。(たくさん同じものが好きだよという方、おともだちになってください)
地点/ロロ/アムリタ/スピッツ/ドン・ハーツフェルト/「レッド・ファミリー」/「わが星」/「淵の王」/「深夜百太郎(特に「横内さん」)」/「どちらでもいい」/「ホーリータウン」/「lilac」/「プリパラ」/「心中慰留」の手紙と返信


Q 制作の合間にしていた気分転換は何ですか?
まず睡眠を思いつきますが、これはとり過ぎでした。反省している。
さて、作画がはじめられるまで(寒くなるまで…)はシャボン玉にはまっていました。誕生日プレゼントに友だちからシャボン玉セットをもらったのがはじまりです。透き通ったやわらかいまるが風でふわふわと飛んではじけます。とてもきれいです。夜のシャボン玉は薄い輪郭だけになり、泡みたいで可憐だし、それに慣れると昼のシャボン玉はとても鮮やかでまぶしい。
作画をはじめてからは、ずっとPhotoshopと向かい合っているので、らくがきをたくさんしました。

(9月のはじめ、シャボン玉をもらってすぐ、みんなで遊んだときの写真。これ以降はソロシャボン玉でしたが、またみんなで遊ぶのも楽しそう)



Q 在学中にやり残したことはありますか?
制作に関して口惜しいところはありますが、それはこれから払拭するし、やり残したという感じではない…。なら、特にありま、…!!
就職先が決まっていないので!!!
うまい話があれば教えてください!!!!!!


Q アニメーション以外で、今後挑戦してみたいことはありますか?
やったことがあるけどもうやってないことを、またちゃんとやりたいです。ロシア語とか短歌とか楽器とか。
新しいことなら、壁のぼるやつがやりたいです。あの、壁に出っ張りがついててそれを手がかり足がかりにのぼるやつ。

(作業中のらくがきのひとつ。学部時代はちんどん屋サークルでサックスを吹いたりしていました)



Q 今あなたが一番“YELL(叫び)”したいことは何ですか?
Я тоже хочу!!!!!!




ありがとうございました!
山中澪さんの作品「物語たちへ」は、「第七期生修了作品 Aプログラム」にて上映いたします。「第七期生修了作品 Aプログラム」は、3月5日から3日間、横浜の馬車道校舎で上映となっています。また、3月12日から一週間、渋谷のユーロスペースでも上映予定です。お楽しみに!

2016年2月27日土曜日

学生紹介:円香(修了生)

GEIDAI ANIMATION 07 YELLで作品を上映する学生を、1日2名ずつ紹介していきます!

26人目は「愛のかかと」を制作した円香さんです。

Q 自己紹介をお願いします。
「愛のかかと」を制作した円香です。
昨年度からこの作品を作っており、留年して今年度修了することになりました。
マイペースにやってますが、どうぞよろしくおねがいします(^-^)


Q 作品を作ったきっかけは何ですか?
わたしは布山ゼミなのですが、オープンゼミでお世話になっていた山村ゼミでは毎年「作家論」という自分の関心のあるテーマや作家について研究するレポートがあります。私は作家論の中で「女性の性に関係する作品」を中心に研究しました。その中で女性の欲望を描くことに興味を持ち、試みたのが本作です。


Q 手法と制作プロセスを教えてください。
2Dの作画を3Dの空間でライティングし、撮影する技法で制作しています。
はじめにイメージボードとプロットを制作しました。そのあと絵コンテを描きアニマティックを作りましたが、その段階で何度も描き直しました。アニメーションは手描きで描いた作画をデジタルで着色し、3D上に配置してライティングをして影をくっきり強く出しています。3dsMaxを使ったカットも何カットかありますが、ほとんどはAEを使用しています。


Q 影響を受けた作品などはありますか?
女性の性や欲望をテーマにした作品に興味を持っており、影響を受けているアニメーション作家はミハエラ・パヴラトヴァ氏やルース・リングフォード氏です。アニメーションの他にもミケランジェロ・アントニオーニやルイス・ブニュエルの映画に影響を受けています。3DCGと2Dのドローイングを融合させたカキワリのような技法ではメリエスの作品やIKIF+の制作した「立喰師列伝」や和田敏克さんの「スキマの国のポルタ」、伊藤有壱さんの「ハーイ!グラスホッパー」の技法などが近かったため参考にさせていただきました。


Q 制作の合間にしていた気分転換は何ですか?
最近は魔術に傾倒していて魔術に関する本を読んだり、タロットカードや占星術、易の勉強をしています。タロットカードでは毎日自分のことを占いました。占星術を勉強しながら藝大の人のホロスコープを読むこともとても楽しかったです。布山ゼミでも一時期タロットカードを話題にしていたのですが、タロットカードは伝統的な物語のレトリックとはちょっと違って、偶発的に物語が紡がれてゆきますから、本当に面白いなと思っています。アレハンドロ・ホドロフスキーもタロットカードを使って映画を作っていることは有名です。


Q 在学中にやり残したことはありますか?
在学中というか、学生時代にやり残したのは留学です。
海外の映画祭などへ行ったり、海外のプロジェクトに参加する機会は何度かあったのですが留学しなかったことへの心残りがあります。機会があれば今後海外で作品を制作したいです。

Q アニメーション以外で、今後挑戦してみたいことはありますか?
英語。ダイエット。旅。それからもっと本格的に占術を学ぶことです。

Q 今あなたが一番“YELL(叫び)”したいことは何ですか?
作品に関わってくれた方も周りで支えてくれた方もみんな本当にありがとうございます!!多くの方の協力があってやっと完成しました!感謝しています!


ありがとうございました!
円香さんの作品「愛のかかと」は、「第七期生修了作品 Aプログラム」にて上映いたします。「第七期生修了作品 Aプログラム」は、3月5日から3日間、横浜の馬車道校舎で上映となっています。また、3月12日から一週間、渋谷のユーロスペースでも上映予定です。お楽しみに!